2017年7月11日火曜日

オニヤンマ

   5月23日の「奈良公園の自然と文化」で触れたとおり、現在、奈良公園には1300頭の鹿がいるが、科学的に算出すれば、適正規模は50頭ぐらいだという。ならば仮に私が何らかの当事者になったとすればどうするのが正しいか。現実の課題というのは単純ではない。
   話は飛ぶが、大災害時のトリアージというものがある。重症患者に順番を付けるのである。テレビのこちらで見ている分には納得できるが、仮に当事者になったら私にできるだろうか。技術の話ではなく精神の話である。

 などと上段に被ってみたが、目下の問題はオニヤンマである。
 読者の皆さんにはご存知のとおり、私はただの趣味だが、絶滅の恐れのあるモリアオガエルの観察を続けている。
 当然に、そこは池であり周囲は森である。
 そんな自然豊かな環境だから、モリアオガエルの周辺にオニヤンマがやってくることが多い。
 目的は産卵のためである。

 とすると、オニヤンマのヤゴはモリアオガエルのオタマジャクシを食べることだろう。
 で、トリアージの思想となる。
 モリアオガエルのためにオニヤンマを追っ払うのが正しいのだろうか。私は悩む。

 野の者たちは野に! で、要らぬことを考えないのがきっと正解なのだろう。
 しかし、オニヤンマでなくそれが蛇だったら私は躊躇なく追っ払うことだろう。
 それって安倍流のダブルスタンダードでないの?と突っ込まれると痛い。

    他の池を選べないのかヤンマの子

0 件のコメント:

コメントを投稿