2017年7月1日土曜日

浪速の夢 江戸の夢

   「露と落ち 露と消えにし 我身かな 浪速の ことも 夢のまた夢」は秀吉の辞世の句。

 東京都議選の報道を見ていると、私には都ファと大阪維新がダブって見える。
 大阪では、元自民党の不良ばかりが集まって府や市の職員を「既得権益者だ」と批判して、自分たちを改革者のイメージに祭り上げた。
 そうしておいて空虚な言葉=「身を切る改革」をやみくもに叫んで、結局、自分たちは私腹を肥やした。
 不祥事は続き、事件の連続は自民党以上になっている。
 そんな維新がどうして大阪で支持を維持しているのかというと、常に話題だけを追っかける在阪マスコミのおかげである。
 この馬鹿馬鹿しい構造は怖ろしいほどのパワーを持っている。

 さて、「同じ石で二度つまずくものは馬鹿者である」との格言がある。
 「ここは東京」「大阪とは違う」と言って都ファに期待するのは賢明だろうか。
 私にはそうは思えない。

 都ファ代表小池都知事は右翼中の右翼である「新しい歴史教科書をつくる会」の推薦を受けて知事に当選した。
 在特会で講演もしている。
 本人の自民党の党籍は今もある。
 共謀罪を強行した公明党と選挙協力をしている。
 前代表は維新に所属していたことがある。
 そういう立ち位置が「都民ファースト」だというのは、安倍・菅流の論法以外では通用しない。

 敵の敵は味方という俗論があるが、もしそんな気持ちで都ファ批判を控えるなら、東京都民は二度以上同じ石でつまづくことになるだろう。
 自公維も自公維なら都ファも都ファである。

 ネットのニュースサイト「リテラ」によると、テレビ朝日では上層部から、「自民と都ファは同等程度、7党については2:1以内にせよ」と指示があったという。
 前半の部分は「都ファだけでなく自民の露出を増やせ」ということだろう。
 そもそもが、民主主義の基礎である選挙において、マスコミ上層部が2党を偏重せよ、野党の露出は2分の1以下に抑えろというのはメディアの公平性を投げ捨てたものだ。
 他のテレビ局にも同じ「忖度」は働いていないだろうか。
 私はどうしても、浪速の夢を江戸で!という圧力を感じる。
 

    半夏生胡瓜は出番を待っている

 明日は半夏生、麦わら蛸には胡瓜が合う。

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